コーヒー豆のチャフとは、コーヒー豆の溝のところに残っている薄皮のことです。
元々、生豆の周りについている薄皮(シルバースキンと呼ばれることも)が残っているものです。豆の周りについているものは焙煎中に剥がれ落ちるのですが、豆の真ん中の部分は挟まっているので残っちゃうんですね。なので、焙煎中は相当チャフが出るみたいです。
焙煎途中で落ちるので、浅煎りの豆の方が多く残っている・目につきやすいかもしれません。
今回のトピックはこちらのチャフは味に影響あるのか?という話になります。
狙っている豆部分(正確にはタネですが)以外のものが残っているので、まぁ理想ではないですよね。
そして、チャフは雑味の原因にもなると言われます。
ということで実際に試してみて、どのくらい影響があるのか?そもそも自分のバカ舌で差を感じられるのか?実験していきたいと思います。
では早速!
どうやって取り除く?
比較するためには、チャフありのコーヒーとチャフなしのコーヒーが必要です。
どのようにチャフを取り除くのか?2度挽きをすればいいのです。
ざっくりいうと、1回目は超超粗挽きをし、チャフを吹き飛ばし、2回目で通常通り狙いの粒度に挽きます。
もうちょっと詳しく見ていきましょう。
まずは、超超粗挽き。
ちょっと写真では分かりづらいですが、グラインダーをめいいっぱい粗挽き設定にします。調整ネジ取れちゃうぐらい。
これで挽くとこんな感じ。見ての通りどでかいコーヒー粉になってます。
そして、壁に引っ付いている白っぽい皮みたいなのがチャフです。
ここで2点ほどTIPSです。
一つは、静電気対策で水を豆にスプレーするRDTをしないこと。(RDTってなんぞやって人は詳しくはこちらにどうぞ)
あえて静電気対策しないことで写真のように自然と壁とかにくっついてくれて分離できるからです。
もう一つは、1度目の粗挽きは普段使っていない古いグラインダーとかでやることですね。
これはあればベターぐらいの話ですが、別のグラインダーがあれば毎回挽目調整しなくていいからです。
そうしたら、粗挽きした粉を皿などに移して、息を吹きかけてチャフを吹き飛ばします。
チャフの方が粉に比べて軽く、薄っぺらい風を受けやすい形状をしているので、軽く吹きかけるだけで飛んでいきます。
ちょっと粉を振りながら吹き飛ばすとグッドです。
そうです。お気づきかもしれませんがなかなかバカな方法になり、チャフがあちこちに飛び散ります。。。
掃除やすいところでやった方がいいですね。私はシンクでやって、吹き飛ばした後流しちゃいました。
(なんか静電気使ってもうちょっといい方法ある気がしますが)
ちなみに9gの豆でチャフを吹き飛ばしたら0.2gぐらい減りました。
これは豆によると思いますが、まぁその程度の量です。この微量で味に変化があるのか?
こんな具合で大体のチャフが飛ばせたらOK!
あとはいつも通り挽くだけ。
通常通りチャフそのままのものと、チャフを取り除いたものを比較するとこんな感じ。
結構綺麗に取り除くことができます。
補足しておくと、この左側の通常通りチャフありで挽いた粉の状態でもチャフを吹き飛ばすことは可能です。
ですが、わざわざ2回挽きする理由は、一回粗挽き状態で吹き飛ばしたほうが粉が大きくチャフとの重量差が大きくチャフだけを取り除きやすいからです。
細かく挽いた後だと、チャフと一緒に粉部分も飛ばしてしまうことが多くなるので、2回挽きの方が総合的には楽かなと思っています。
味の差は?
では、全く同じ豆を9g、チャフあり・なしで同じように淹れて比較してみました。
驚いたのは、比較するまでもなく、チャフなしのカップの一口目でいきなりあれ?いつもとちょっと違うと思った点です。
その時の感想としてはなめらか。口に入れた直後の味が角のない感じでスムーズだなと思いました。
比べてみると、やはりチャフありの方は最初にドライ感があり、酸っぱ味といったような嫌な酸味が若干強い感じです。
目隠しをして、カップを混ぜてブランインドで味比べをしてみましたが、2回中2回ともチャフのあり・なしを当てることができました!
これは私のバカ舌にしては快挙!笑
というよりはまぁ、それだけの差があるってことなんでしょう。
とは言え、結局は同じ豆なので劇的な変化があるというほどではありません。
さらに言うと、ぶっちゃけ明らかにチャフなしの方がいいという変化でもないかなと感じました。
チャフなしの方がなめらかで、酸味のあるコーヒーが苦手っていう人にはチャフを取り除く効果は高いと思います。
逆にちょっと酸味強めでガツンときて欲しいんだよねって人はチャフありの方が好みって人がいてもおかしくないかなと感じました。
個人的には酸味は好きですがドライ感は省いてもいいと思っているので、チャフなしの方が好みでした。
ただ若干取り除く手間はかかるので、毎日やるのは面倒だなってレベルです。
いい豆が手に入って、最高の状態でゆっくり飲みたいという時はやるのは全然ありだと思います。
特に特殊な道具も必要なく簡単に試すことはできるので、一度は比較してみると良いのではないでしょうか?
0.2gのチャフの差に結構驚くと思いますよ。
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