みなさん、こんにちは!
今回は簡単な実験をしてみたいと思います。例えば150gコーヒーをドリップしていく過程で、最初のコーヒー、途中のコーヒー、最後のコーヒーはそれぞれどんな味なのか?どう変わっていくのか?どこの部分のコーヒーが一番美味しく、どこからまずいものになってくるのか?この辺りを検証していきます。
単純に面白そうというだけでなく、この手法によってコーヒー豆 対 お湯の比率をより良いところに調整できたりするのではないかと思っています。
では早速やっていきましょう!
方法
最初に書いた通り、実験方法はかなり簡単です。
いつも使っているドリッパーとカップを複数用意します。今回は3つ(+1つ)用意しました。
豆は普段通りに準備し、挽きます。今回は以前紹介したROKUMEI BLENDを使って実験していきます。私が普段使っている比率、9gの豆に対してお湯は150gで淹れていきます。
ドリッパーをカップの上にセットしドリップしていきますが、最終的に投入するお湯の量を準備したカップの数で割って、その量をドリッパーに注いで落ちきったら、カップを取り替えるということをしていきます。
要は今回150gのお湯を使い、3カップ用意したので、各カップに50gずつ注いでいく形になります。
50gずつお湯を分けて、毎回落ちきるまで待つ形になるので、ドリップ手法としては普段の方法とは変わってしまうかと思います。ですが、この方法が一番シンプルでやり易いかなと思います。(普段のドリップをしながら、カップに落ちた湯量を計測し50gおきにカップを取り替える、とか色々考えたのですが、ちょっと忙しくなり過ぎてやりきれないと思います。)
また今回はおまけとして+1つカップを用意して、150g淹れ終わった後のドリッパーに追加で50g注いだもののテイスティングもしてみたいと思います。出涸らしで淹れたコーヒーはどんな味がするのかといったところですね。
ちなみにドリッパーはHARIOのスイッチドリッパーを使用しました。スイッチのスイッチ(分かりづらいですね笑)は常にオープン状態で使い普通のV60のように使いました。カップを切り替える際に垂れることを防ぐためにスイッチを閉じて使いました。非常に便利なドリッパーなのでおすすめですよ。(レビュー記事こちらに書いてます。)
結果
では淹れ終わったカップを見ていきます。
150gを50gずつ、ドリップの最初・途中・最後になります。これに余分に50g注いだ分も比較に置いておきます。
まぁ予想通りではありますが、最初の方が明らかに色が濃く、だんだん薄まっていきます。最後に至っては紅茶ぐらいの色になっていますね。色だけでなく、粘度すらもちょっと違うように感じました。
普通に淹れているものは色合い的には、最初の途中の間ぐらいでしょうか。
余分に淹れた分も割りかし最後と変わらないぐらいの色合いをしています。
横から見た分ところもどうそ。
横から見てひとつ気付くのが、最初のカップの容量が明らかに少ない点です。これも予想通りでは通りではありますが、ドリッパーに注いだお湯の量(カップに落ちた量ではなく)でカップを分けているので、最初のお湯はコーヒー豆に吸われて量が減ります。
途中と最後の量にほぼ差がないところを見ると、コーヒー豆への吸収はゆっくり起きるわけではなく、最初にお湯をかけた時にすぐ起きることも分かりますね。
味比べ
当たり前ですが、最後の方が薄味のことが予想されるので、なるべく味が分かり易いよう最後からテイスティングしていきました。
最後の50g
鼻を近づけた瞬間に、コーヒーではなく水の匂いがしました。
かすかに味はするものの、非常に薄いです。とはいえ、嫌な味が出ているわけありませんでした。
正直色の割りに味が薄いなと感じ、かすかな酸味と苦味があるだけでした。
途中の50g
これは慣れた普通に淹れた感じの香りと味がしました。
酸味も苦味もいいバランスで出ており、普通に美味しく淹れたコーヒーに近かったです。
最初の50g
これが一番驚いたかもしれません。一番濃いだろうとは思っていましたが、想像以上にリッチで強い香りがします。めっちゃいい香りです。
そして味はというと、レモン汁かと思うぐらいの強烈にフルーティーな酸味がありました。苦味もあるのでしょうが、酸味が凄すぎてあまり感じません。口の中でとても広がります。
元々浅煎り寄りのフルーティなコーヒー豆ですが、最初はここまで来てたのかと思いました。
おまけ:余分な50g
こちらの香りは、まさにドリップ後のペーパーに残った豆の匂いという感じです。
飲んでみると、ほぼ味はないですが、シンプルに美味しくはありません。飲んでみると僅かに香りがあり、お湯ではないのはわかる程度です。
まとめ
全体的な傾向としては、予想通りに最初が濃く、最後が薄いという結果でしたが、私の予想していたより傾斜が強かったなと感じました。感覚的には最初の50gに7割ぐらいのコーヒー成分が含まれている気がします。
面白かったのは最後の50gにほぼ味がないため、実は豆から成分を抽出し切るという意味では、最後のお湯は不要なのかもしれないと思ったことです。とはいえ、最初の50gの濃度を調整するという役割は果たしてくれています。
逆にいうと、9gの粉で100gのお湯で抽出し、カップに直接50gの差し湯をするという手法でもほぼ味は変わらないのだろうなと感じました。
またもう一点の気づきが、過剰抽出すると嫌な味が出てくるということをよく聞くため、余分な50gはまずいのかなとか思っていましたが、意外とそんなことはなくただ単に薄いということが分かりました。
簡単な実験なので、もし興味があればぜひ試してみてください。
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