HARIO スイッチ レビュー

レビュー

みなさま、こんにちは!

HARIO スイッチというドリッパーをご存知でしょうか?もしくは浸漬式ドリッパーと言う言葉に聞き覚えはありますでしょうか?

浸漬式ってなに?知ってるけど、どんなメリットあるの?他の浸漬式の抽出とどう違うの?美味しいコーヒー入れられるの?スイッチ気になっているんだけど実際使ってみてどう?と言うような疑問にお答えしていきたいと思います。

最初にスイッチとは、HARIOさんのドリッパーの名称です。公式サイトはこちらをどうぞ。

HARIO スイッチ ドリッパー

スイッチのキーポイントは2点です。

  • 浸漬式ペーパードリッパー
  • 2Wayで使える

この2ポイントから、スイッチは初心者でも簡単に安定して美味しいコーヒーが淹れられ、また片付け作業も簡単、さらに気分によって使い方を変えられる、非常に優れたドリッパーになっております。解説します。

浸漬式ペーパードリッパー

まず、一番の特徴は浸漬式ドリッパーであることです。見慣れない言葉で、読み方も微妙ですよね、しんし式と読みます。(ちなみに私は読めませんでした。。。)意味は漢字から分かるかと思いますが、浸して漬け込む形のドリッパーです。

一般的なドリッパー(例えば同じくHARIOさんから販売されているV60などが有名ですが)は、コーヒー豆の粉にお湯をかけて、お湯が粉の隙間を通り抜けて行く間にコーヒー成分がお湯に溶け出しコーヒーが出来上がります。これをパーコレーション(Percolation)と言います。

対して浸漬式では文字の通り、コーヒーの粉にお湯を注いでしばらく漬け込みます。すぐにお湯は通り抜けていかず、粉と長い間接触することになります。しばらく漬け込んだ後に粉を取り除きコーヒーが出来上がります。この浸漬式で一番有名なのは、フレンチプレスによる抽出かと思います。ちなみに英語ではイマージョン(Immersion)と言います。

抽出方法についてはこちらの記事でも詳しく書いています。

このようにコーヒー粉にひたひたにお湯を注いで、しばらく置いて抽出していきます。

浸漬式の利点としては、お湯を粉に注いで待つだけなので非常に簡単だという点になります。ドリップコーヒーの解説動画などご覧になったことがあると分かるかと思いますが、通常のドリップはお湯を専用のドリップポットで円を書くようにゆっくり注いでとか、ドームを崩さずとか色々めんどくさいし道具・スキルが必要になります。。。浸漬式は漬け込むのでお湯の注ぎ方は全く関係ありません。普通のやかんから、ダッとかければOKです。

また、浸漬式ではコーヒーの粉の粒度の許容範囲が広いという点も初心者におすすめしやすいポイントです。コーヒーに少し興味のある方はコーヒーを豆のまま購入し、淹れる直前にグラインダーで挽くと思います。私も悩んだのですが(というか今も正しいのか掴みかねていますが。。。)初心者には粉のサイズ「粒度」がどのくらいなのが正しいのか非常に分かりづらいです。また伝えるのも難しいポイントになります。またグラインダーの性能により粒度がバラつくため手軽に始めるために購入した安めのグラインダーだと味が安定しなくなります。

通常のドリップの場合、基本的にはこの粒度が細かすぎると抽出度が高くなり過ぎてしまい豆から余計なえぐみまで取り出してしまいます。逆に粗すぎると今度は抽出度が低くなり水のようなコーヒーを飲むことになります。。。

浸漬式でも傾向は同じですが、ストライクゾーンが大幅に広くなります。細か過ぎてもそこまで嫌な成分を引き出し過ぎず、また粗過ぎても薄すぎる出来上がりを避けることができます。(粉の粒度の影響についてはこちら)

浸漬式を実現するためのこのドリッパーの構造も非常によくできております。スイッチはドリッパーの本体と言えるコーン部分はガラスでできており、シリコーンでできた土台部分のドリップ穴のところにお湯が抜けていくことを防ぐ金属ボールがあります。購入前はこのストッパーが結構漏れるのではと心配もありましたが全くそんなことはなく、ボールを下ろすとピタッとお湯も止まります。よっぽど激しく振らなければ、止めた状態で下にカップなしで動かしても垂れる心配はありません。

真ん中に銀色のボールが見えますでしょうか?これでお湯を止めます
裏から見るとこんな感じです。透明のプラスチック部品がポールを押し上げることでお湯が流れるようになります。これがスイッチですね。

ちなみにガラスもかなり厚手でしっかりしています。一度棚から(50cmぐらいでしょうか)落としたことがありますが全くの無傷でした。(ちなみに落下地点にいた不幸なカラフさんは、無惨に割れました。。。)

結構しっかりしたガラス製

ドリップのスキルが不要、専用のドリップポットも不要、グラインダーも安いもので問題ないし、粒度もそれほど気にする必要がない、これらの理由から、初心者でも安定して美味しいコーヒーが簡単に出来上がるわけです。

ペーパードリッパーである点についても、大変大きな利点です。先にも書きましたが、浸漬式で一般的な方法はフレンチプレスです(Bodumさんとか有名ですね)。こちらも浸漬式という点で同じであり先ほどの簡単に安定した味になるというメリットがあります。

ただお使いになったことがある方は分かるかと思いますが、粉を取り除くために使われる金属メッシュに粉がへばりつき非常にコーヒーを作った後の片付けが大変です。水で流せば粉自体は割と簡単に取れますが、水ごと捨てるわけにもいきませんし、流しにそのまま流すのも厳しいです。。。生ゴミネットのようなものでは基本的に目が荒過ぎて捉えれません。。。じゃあどうするか、ペーパーフィルターがあればそれに通して水を取り除くことになります。あーめんどくさい!(私はフレンチプレスも持っていますが、あまりに面倒で2回ほどしか使ったことがありません)

フレンチプレス 画像出典:Bodum

それに対しスイッチはペーパーフィルターの中で浸漬を行い、スイッチを押すだけでペーパーフィルターを通してコーヒーを濾してくれます。あとはフィルターごと粉を捨てるだけ。通常のペーパーフィルタードリップと変わりません。なんと簡単!

ペーパーフィルターであることで、フレンチプレスなどの金属フィルターに比べ、クリアな味わいのコーヒーになります。ペーパーはコーヒー豆の油成分を除去しますし、細かい粒子も取り除いてくれます。粒子はざらつきの原因になるので取れるのは良いですが、油成分はアロマ成分を含んでいるので一概にどちらがいいとは言えませんね。好みです。

2Wayで使える

前のセクションで浸漬式の魅力についてお伝えしましたが、通常のドリップも個人的には大好きです。このスイッチはストッパーを外した状態(ボールをあげた状態)で使うことで通常のV60ドリッパーとして利用が可能です。V60同様のリブ(コーンのところの溝)もしっかりあります。ゆっくりポットから慎重にお湯を注いでドリップしていると、なんかこだわり持っている感じでかっこいいですよね(ただの自己満足ですw他の人がどう思っているかは知りません)

浸漬式に飽きた時、時間がある時に通常のドリップも試してみたい時などに別のドリッパーを買わずにそちらも試せるのは初心者が初めて購入するドリッパーとしては大きな利点だと思います。(私はスイッチの先に通常のV60も買ってしまったので、もっと早く知りたかったです。。。まぁプラスチック製のV60なので数百円の話ですが。)両方持っていたとしても、意外とドリッパーって置く場所をとるので、その点でスイッチ一つ置いておけば良いという利点もあります。

浸漬式ではお湯を溜めておく必要があるため、コーン部分が割と大きめに作ってありますので、通常の1杯〜2杯どりのV60よりはサイズが大きくなります。(3〜4杯用サイズなのですかね。)ここで一点少しだけ注意しておくべきなのは、通常ドリップの場合、淹れたいコーヒーの量に対し最小サイズのドリッパーを使った方が簡単です。必要より大きいものを使ってしまうと、粉の上面とポットの注ぎ口の距離が離れてしまいお湯を落とす場所のコントロールが若干難しくなるためです。スイッチを浸漬式で使う場合は、1度に淹れられるコーヒーの量は150g〜200gほどで1杯程度です。一杯どりをメインとして使う方は、通常ドリップでも一杯どりをしようとすると若干難しくなります。とはいえ、問題になるほどではないですがね。

あえてネガティブな点をあげてみますと、浸漬式で作る場合一度に一杯分しか作れないので複数人でコーヒーを楽しみたい時などには意外と時間がかかる点かと思います。最初に作ったコーヒーも冷めてしまいますし、ペーパーも一杯一枚必要になります。私はこの点家族でコーヒーを飲む人が私一人なので(寂しい。。。)、この点で全く困ったことはありません。

大人数の時は通常ドリップに切り替えて作るとか工夫すればOKですかね。

HARIOさん、大型のスイッチも待ってます!(とはいえ、ドリッパーだけでなくペーパーもかなり大きなものが必要になってくるので難しいのでしょうか。。。)

お手軽さと味の安定性、切り替えて使える楽しさなどから初心者に最適のドリッパーじゃないかと思っております。ご興味持たれた方は是非試してみてください。

私なりのスイッチを使った淹れ方の紹介もしておりますのでそちらも是非!

ではまた!

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