みなさん、こんにちは!
コーヒー抽出において温度はかなり重要な調整パラメータになります。詳細についてはこちらに書いていますが、温度を数度変えることでコーヒーの味を調整することが可能です。
でも、温度の数度の調整って結構めんどくさいんですよね。温度系を使って、加熱や水を足して調整できなくはないですがなかなか毎日やりたいことではありません。
そこでたどり着くのが、狙った温度のお湯を自動で沸かしてくれる温度調整機能付きの電気ケトルです。温度を設定してスイッチを入れれば自動で狙い通りのお湯を沸かしてくれるので自分で温度計をみて調整するより遥かに楽です。
今回は私の使っているdretecさんのアラビカ PO-145というケトルのレビューをしていきたいと思います。Amazonで4800円程で購入できる、温度調整機能付きケトルとしては比較的低コストの商品です。
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外観
このケトル、シルバーとブラックの2色が販売されています。(ブラック、ブラック2となぜか両方ともブラックのネーミングになっていますが。。。)私はブラック2の方を使っていますのでそちらの話をします。
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ケトル本体はステンレス製でツルッとした仕上げです。反射はありますが、鏡面とまでは行かないですね。台座の方は上面がクリアなプラスチックで、フラットな作りになっています。
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フラットなので拭き取りやすい点はいいと思います。ただ水垢はけっこう目立ちますね。一応これでも写真を撮る前に拭き取ってはいるのですが、しばらく使っているとなかなか綺麗にはなりませんね。ちなみに半年ほど使っております。
ボタンはタッチ式で感度などに特に問題はありません。温度を表示する画面も上面のクリアなプラスチックの裏から光っている形になっており画面部に継ぎ目などは全くありません。表示も視認性はいいですね。
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ポットが置かれると検知して、現在の温度を表示してくれます。
+と−のボタンで温度の設定を行います。1回押すと1℃変わるのですが、これが若干めんどくさいんですよね。。。例えば85℃のお湯を入れようとすると、START→+(温度設定が90℃になる)→ ー x5回(85℃まで落とす)→STARTで加熱が開始します。ここでボタンを何度も押さないといけないのがちょっと面倒です。これを毎回する必要があります。前回設定していた温度になってくれたりすると、かなり使いやすくなるのですがね。。。(ちなみにSTART→ーにすると75℃になります)
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ポットの中も非常フラットかつシンプルに作られており、お手入れは簡単です。
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ふたは軽くツメがついており、カチッと止まってくれるタイプです。注いでいて外れる心配は無いでしょう。
ポットの最大容量はスペック800mlです。一応、1000mlぐらいまでは入りますが、この状態では沸かさない方が方が賢明でしょう。
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注ぎ具合
ドリップのしやすさに関わる、注ぎ口ととってをみていきましょう
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注ぎ口は結構細めの部類に入ると思います。10mm x 7mm程度です。私の持っているHARIOのヴォーノポットは20mm x 10mm程でした。
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ゆっくり注ぐと口からまっすぐ下に落下してくれる感じになりますので、結構使いやすいです。また止める時はかなりスパッと止まってくれて、垂れることなどは全くありません。
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逆に口がかなり細いため、早く注ごうとしても結構早い段階で限界速度を迎えます。コーヒーを淹れる目的では特に問題ないのですが、我が家ではこのポットをお湯を沸かす全般で使っているため、例えばカップラーメンにお湯を注いだりするときはちょっと遅いなと思う時は多々あります。
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点滴ドリップのような非常にゆっくりのドリップは正直難しいかなと思います。
とってはこのように丸い形をしており、内側に出っ張りというのでしょうか(?)握りやすくしてくれる部分があります。握り心地としては悪くないですが、特別いいという感じでもないですね。個人的にはHARIOのヴォーノの方が握り心地は好みです。
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加熱スピード
最後にお湯の加熱スピードについてデータをとってみたのでみていきましょう。
500mlの水を、100℃設定・95℃設定・85℃設定でそれぞれ加熱して、温度の上昇を測定しました。温度はポットの表示を使っています。結果はグラフの通りです。
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まず、100℃設定の青い線ですが、他のと比べて加熱が明らかに早いことが見てとれます。これは、調整機能を働かせずとにかくMAXパワーで加熱している状態になります。25℃の水を100℃まで上げるのに3分54秒かかりました。
他のポットの加熱速度は特に測ったことないのですが、感覚的には特に遅いなという気はしないです。
調整機能を使った場合の赤い線(95℃設定)と黄色い線(80℃設定)を見てみます。先に書いた通り、加熱が明らかに遅くなります。このように測らずとも感覚的に遅いなとわかるレベルです。調整機能が働くため、温度を狙いより上げないようにゆっくり上げているというのはわかるのですが、それにしてもお湯の温度が低い内(グラフの立ち上がり)はMAXパワーで加熱してもいいのではいいのではないか?と思います。
グラフを見ると100秒あたりから180秒あたりは、上昇率が青い線と同じになっているのでこの辺りはMAXパワーになっていると予想されます。とすると、余計に最初からMAXにしない理由がちょっと意味不明です。。。
設定温度の20℃ぐらい下まで来ると、ゆっくり温度を上げるようになります。これは上がり過ぎてしまった場合、温度を下げることは簡単でないので(時間がかかる)妥当な制御だと思います。
加熱にかかった時間は、80℃設定で5分9秒、95℃設定で6分14秒でした。
気になるのが、最後温度が跳ねている点です。例えば95℃設定にして、表示をみていると90℃ぐらいまでは徐々に数字が上がっていくのですが、90℃になった途端にピピっと終了音がなっていきなり95℃になります。おそらく正しく測れているのでしょうが、なんで?!って思います。
まとめ
このケトルは比較的低コストで温度調整ができるかつ、デザインも良く、結構気に入っております。難点を少し上げるとしたら、温度調整有効時の加熱制御とぐらいですかね。
私は調整機能付きで加熱した時の速度がたまに待てず、100℃設定で加熱を行なって、温度表示を見つつ欲しい温度で手動で止めるみたいな使い方をする時があります。この時のコツは、狙った温度より5℃ぐらい手前の表示温度で止めることです。止めた後も温度が上昇し、大体狙ったところまで上がります。
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