Gaggia Classic Pro ボイラーから水を抜く方法・解体方法

ガイド

前回の記事でエスプレッソマシンのスケール除去方法について書きました

こちらを書くために、実際にどのくらいエスプレッソマシン内にスケール(水に含まれるミネラルが結晶化したもの)が溜まってしまっているか確認したく、Gaggia Classic Proのボイラー解体を行いました。

基本的にはネジやボルトを外していくだけなのでやってできないことはなかったのですが、大きな問題はマシン内に水がまだ入っていること。

手順を間違えるとマシン内に水が溢れて大変なことになります。

実際初めてやった時はボイラーから水が溢れて大惨事になりました。。。

まぁ弁明させていただくと、私も色々下調べをしてから解体しようと思ったのですがボイラーまで解体している情報が見つからず、しょうがないからノリでやってやれ!となって、まぁ結果さ先に書いた通りです。

ということで、私のような方が減るようにGaggia Classic Proのボイラーから水をちゃんと抜いて、大惨事を起こさずにボイラーを解体する方法を共有します。

私が持っているモデルはGaggia Classic Pro の RI9380 というアメリカ向けバージョンになります。

では、早速。

マシンを開ける

まずはマシンの蓋を開けて中に入っていかないと行けません。

ここは簡単で、ここまでならやったことある人多いと思います。

私も過去OPV改造をするために、ここまでは開けたことあります。(エスプレッソマシンの圧力調整を行うOPV改造についてはこちらの記事どうぞ)

注意:必ず開ける前に電源ケーブルを抜きましょう!また使用直後だと中のボイラーが厚いままで火傷の危険があるので、使用後十分冷ましてから作業しましょう。

まずは外せるものを外していきます。

ドレインパイプを抜いて、ドリップトレーを外して、タンクを前から引き出します。

タンク引き出す時に、中に入っているパイプから水が垂れることあるのでご注意を。大した量は出てこないのですが。

あとスチームノブも引き抜いてしまいましょう。これは最初は硬いかもしれませんが、引っ張れば抜けます。

そしたら上面奥側にあるネジを2本外して、蓋を開けます。

ネジを外したら、天板が外れます。手前側に溝があって引っ掛かっている感じです。

写真の左側(マシン手前)にある銀色のパーツがボイラーです。

天板に緑と黄色の線(アース線)が繋がっていて作業しづらいので外しちゃいます。

筐体の側面にケーブルがまとまってクリップに挟んであるので、作業しやすいようにクリップから外します。

スチームワンドを外す

ボイラーの上部から出ている金属製のパイプがスチームワンドに繋がっていますのでそれを外していきます。

写真の具合で、モンキースパナを使ってボルトを外します。最初に外した時は、これが異常に固くしまっており壊れないかとヒヤヒヤしながら外しました。コツは写真にもありますが、ボイラーの上部にある六角ボルトに六角レンチを刺してそれを支えにボイラーを押さえて、思いっきりやったら外れました。

ボルトが外れたら、パイプ部分を引き抜くと外れます。

3Way Solenoid Valveからのパイプを外す

次にボイラーの下の方にくっついている黒い箱 3 way solenoid valveから出ているパイプを外します。
これはエスプレッソ抽出後にバスケットに残った圧力を逃す経路となるパイプですね。ドレインパイプに繋がってます。

パイプが外れないようにカシメ(っていうんですかね?)がついているので、ペンチで摘みつつ外します。

外したらこんな感じ。

ボイラーを外す

そうしたらいよいよボイラーを外していきます。

ボイラーは筐体の外側から止まっている4本のボルトで止まっています。

ここを六角レンチで外せばOKです。写真ボケててすみません。

ボルトを外したら、配線が抜けないように注意しつつ、このような具合でボイラーを取り出すことができます。

オレンジのパイプも外してしまいたいところではありますが、これはポンプからのラインのため圧力に耐えられるパイプになっていて、一回外すとちゃんと戻せるか微妙だったためそのままで作業しています。

ボイラーから水抜き

この状態ではまだボイラー内にたんまり水が入っている状態です。

このままボイラーを解体してしまうと(私のように)マシン内が水浸しになります。

一回ボイラーを解体して中をみたら、安全に水を抜ける方法がわかったのでそれを紹介します。

方法は簡単で、ボイラを丸ごとひっくり返します。上下逆さにする感じです。

そうしたら先ほどスチームワンドにつながるパイプを外したところから水を抜きます。

出口の下に何か入れ物を用意しておきます。ボイラー容量が100ml程度なので、コップひとつぐらいあれば大丈夫なはずです。

入れ物を用意したら、スチームバルブを緩めてあげることで水が出てきます。

出なくなるまで待ったらOK !この方法でほとんどの水は抜けます。

失敗方法 共有まで

初めて解体した時はこの方法が分からず、別の方法を使いました。

この別の方法とは、タンクが空の状態で抽出ボタンを押してポンプを稼働させ、グループヘッドから水が出なくなるまで待つというものです。
ポンプで空気を送り込めばボイラーの中の水が押し出せるのではないかという作戦で、一応多少水は抜けます。

ただ後でボイラーの中身を見るとわかるのですが、実はグループヘッドへの経路が返しのような構造になっており、この方法ではどれだけから回ししても水は全て抜けません。

(正確にいうと、本当にずっと抽出ボタン押しておくと中の水が蒸発してグループヘッドから抜けてきますが、ボイラーに水がない状態での空焚きはボイラーにダメージを与えますのでやめましょう)

ボイラーの解体

では最後のステップ、ボイラーを解体していきます。

ボイラーの4隅に六角ボルトがあるので、それを外します。

このボルトも初めて外した時はアホほど固かったので、頑張ってください 笑

ボイラーから水がちゃんと抜けてないと、このボルトを外していく段階で水が溢れてきます。多少はまだ残っている可能性もありますので、一応下にタオルとかを敷いておくことをお勧めします。

4本外すと、このような具合で上下が外れます。

ボイラーの中身

ボイラーの下側に当たるパーツがこれになります。

これだけでもかなりの重量感があり、しっかりできてるなと感心しました。

上むきに突き出ているパイプがありますが、これの先がグループヘッドにつながっています。

写真右上のオレンジ色のパイプでポンプからの冷たい水がボイラーに送り込まれます。送り込み口はボイラーの一番底にある穴です。写真右の方、横向きに空いているいるやつ。

送り込まれた冷たい水がすぐにグループヘッドに向かわないように、この垂直のパイプでヘッドに送る水は十分温められた上の方にあるお湯を取り込むように作られているのだと思います。

(先ほど失敗方法で書いた返し構造がこれで、このパイプより下に溜まっている水はいくら空でポンプを回しても出てこない構造になってます。)

ボイラーの上半分はこんな感じです。

写真でいうと奥の方が、ボイラーの上になります。

一番上にスチームバルブにつながる穴があります。先ほどはこの穴を通して水を抜いたことになります。

中を見てみると結構小さい空間しかなく、ボイラーの容量の実感が湧きます。

中側はそれぞれの使い方にもよるかと思いますが、若干汚い。。。のでちゃんとメンテしましょうね。

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