みなさん、こんにちは!
前回はGaggia Classic Proの基本的な使い方についてご説明しました。使えるようになったらメンテナンスも一緒にできるようにならないといけません。Gaggia Classic Proなどのしっかりとしたエスプレッソマシンはちゃんとお手入れすれば10年以上全く問題なく使えるようなしっかりとした作りなので、メンテナンスはサボらずしっかりとやっていきたいです。
ということで今回は数あるメンテナンスの中でも、お手軽で割と頻繁に行うべきバックフラッシュの方法についてご説明します。
バックフラッシュって何?なんで必要?
バックフラッシュとはGaggia Classic ProやRancilio Silviaなどちゃんとした3Wayソレノイドバルブを搭載したマシンで行うべきメンテナンスの方法になります。(安いデ○ンギとかにはないものです)
必要性を説明するために少しマシンの構造について解説します。非常に簡略化するとエスプレッソマシンのボイラーからグループヘッド周りの構造はこんな感じになります。
ボイラーがあってその中でお湯が沸かされます。抽出中はボイラーからお湯がグループヘッドへ流れ、バスケットに満たされます。バスケット内が加圧されてコーヒーのパックを通っていくことでエスプレッソになります。ソレノイドバルブという部品でお湯がボイラーからグループヘッドに流れるように制御しているんですね。
抽出が終わると、ソレノイドバルブが切り替わり、流れを変えます。ボイラーへの道を塞ぎ、グループヘッドから排水パイプへの道を通します。抽出後はバスケット内は圧力がかかっているのでその圧力をどこかに逃してあげる必要があります。この排水パイプへの道を通すことで逃げ道を作ってあげるわけです。抽出後のバスケットにはコーヒー粉と接触したコーヒー成分の抽出された水(ほぼコーヒーですが)が溜まっているわけなので、ボイラーに逆流されると困ってしまうのでこれを防いでくれる役割を果たします。またあらかじめバスケットから圧力を抜いてくれることでポルタフィルタを取り外した時に爆発するみたいなことが回避できる訳です。
この構造を見てもらうと分かると思うのですが、このグループヘッドやソレノイドバルブ、さらに排水パイプにはコーヒーが流れていることになります。そうするとコーヒーの成分が付着してだんだん汚れていく訳です。放っておくと酸化とかして抽出するエスプレッソに悪影響を与えたりします。
そこでバックフラッシュです。
考え方はシンプルでコーヒーの代わりに洗剤を、穴のないブラインドバスケットというものに入れてバスケットをセットします。この状態で抽出ボタンを押してボイラーからお湯をバスケットに送り込んで加圧します。こうすると洗剤がお湯に溶けます。
で、抽出を止めるとソレノイドバルブが切り替わり、洗剤の溶けたお湯がグループヘッドを通りソレノイドバルブを通り、排水パイプへと流れていきます。この過程で洗浄するイメージですね。
実際にやってみる
用意するもの
まずいくつか必要なものを揃えます。
最初に洗剤です。有名なのはこちらのCafizaという製品みたいです。これであれば間違いないでしょう。
もう一つ必要になるのが、ブラインドバスケットです。これは穴の空いていないバスケットで、Backflush Diskと呼ばれたりもします。
ここで私はちょっと罠にハマりました。。。当然バスケットなのでマシンに合ったサイズ(Gaggia Classic Proの場合は58mm)を購入したのですが、ポルタフィルタにはめて、グループヘッドに取り付けようとしたらなんとはまらないという。。。入っているように見えますが、これ以上ハンドルが回らずすぐ落ちてきます。
で、よくよく見ると、なんとバスケットの縁のところのサイズが違うんです。左がブラインドバスケット、右がGaggia Classic Proについてきたダブルバスケットです。縁の部分の背が高いの分かりますでしょうか。この差でポルタフィルタを取り付けることができませんでした。ここのサイズって標準サイズじゃないんでしょうか。。。楽天市場のこちらのショップさんから買ったのですが、商品説明を見てもここの厚さまで記載はされておらず。(写真でもちょっと分からない。)他のマシンでは使えるのかもしれないので不良ではないのかもしれませんが、Gaggia Classic Proを使われている方はこちらからは購入しない方がいいでしょう。(じゃあここならOKと言えるところがあればいいのですが、私も分からないのですみません。情報あれば教えてください。)
で、どうしたか。
実は私ボトムレスポルタフィルタを別売りのものを購入しています。こちらに試しに取り付けてみたら、しっかりロックはできないのですが、ギリギリ引っ掛かりなんとか使うことができました。
このタブの形が微妙に違うのが救いだったみたいです。
脱線しましたが、バスケット購入する時には注意した方がいいかもしれません。
手順
掃除前のグループヘッドをちょっとみてみました。いつも抽出後に空流しはしているのですがやはりコーヒー粉とかついて汚いですね。。。
では、バックフラッシュをしていきます。
ポルタフィルタにブラインドバスケットをセットし、Cafizaを3g入れます。
これをグループヘッドにロックします。
そうしたらBrewボタンをONします。(あったかいお湯の方が洗剤の溶けがいいと思いますので、温まった状態でやった方がいいと思います。)押すとポンプが起動し、数秒後に音が変わると思います。これはバスケット内の圧力が上がりきったことを示します。音が変わった後もう数秒ほど待ちます。
ボタンONしてから合計10秒ほどしたらBrewボタンをOFFしてください。そうすると排水パイプから泡立った水が出てくるはずです。
これを5回繰り返します。ON→10秒待ち→OFF。
5回終わったら、ポルタフィルタを外して、一度残ったものを流してください。このように少しだけ洗剤が残っているかと思います。
バスケットを洗い流したら、もう一度セットします。ブラインドバスケットのままです。
で同じ手順を繰り返します。ON→10秒待ち→OFF を5回ほど。最初の内は泡立った水が出ますが、繰り返して泡が出なくなったらOKです。
最後に、通常のバスケットに取り替えて、数秒空流しして洗剤が残っていないようすすいで完了です。
カフェのように大量にコーヒーを淹れる環境ではこのバックフラッシュを毎日するようです。自分の使用頻度に合わせて間隔は調整しましょう。私の場合、毎日1・2杯入れるぐらいですので、週1ぐらいでやろうかなと思います。
バックフラッシュ完了後はこんな感じにかなり綺麗になりました!
おまけ:Cafiza活用法
Cafizaは非常に優秀なコーヒー用洗剤なので、色々なパーツの洗浄に使えます。
お湯500mlに対して3gのCafizaを溶かして、バスケットとか色々つけ込んで洗浄することが可能です。
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