【抽出パラメータ 5/7】撹拌:コーヒー粉のお湯の混ざり具合

実験

みなさま、こんにちは!

コーヒーの抽出パラメータシリーズの第5回目では、コーヒー粉のお湯の撹拌についてご説明します。シリーズまとめページもぜひご覧ください。

ドリップコーヒーに親しまれている方はあまりコーヒー粉を混ぜるというのがピンとこないかもしれません。今回は撹拌の必要性やその効果についてお話ししていきたいと思います。

調整の基本

コーヒーを抽出する際に、お湯とコーヒー粉を混ぜることで抽出を助けることができます。イメージ通りかもしれませんが、お湯とあまり接していなかった粉の部分を混ぜることで成分を抽出しやすくできます。

また全ての粉から均一に抽出されるようにする効果も期待できます。こうすることで一部の粉は過剰に成分を抽出しえぐみを取り出してしまったり、他の部分の粉にいい成分を多く残してしまうことを回避できます。コーヒー豆の成分をなるべく無駄なく使うために重要なパラメータですね。

ドリップコーヒーやフレンチプレスでしたらシンプルにスプーンで混ぜてやればOKです。基本的にコーヒー粉にお湯を注ぐと、一部の粉が表面に浮いてきます。お湯の熱でコーヒー豆の中に含まれていた二酸化炭素が放出され、これにくっついて浮いてくる感じです。これをクラストと呼びますが、この状態だと一番表面にある粉はお湯と接していませんので抽出がされません。クラストを混ぜてやると粉は落ちていくようになります。

撹拌前。クラスト状態
撹拌後

またドリップを行う際、最初に粉に少しお湯をかけ粉からガス抜きをするブルームですが、このタイミングでドリッパーを揺すってお湯が全ての粉に行き渡るようにするのも良いと思います。

混ぜれない器具は関係ない?

利用する器具や抽出方法によって撹拌ができない場合もあります。例えばエスプレッソマシンやモカポットは粉をセットしたら抽出中は触れません。ドリップコーヒーをいわゆるドーム式で淹れる場合もある意味撹拌しない(ドームを崩さない)ことがポイントになります。

こういった撹拌をしない・できない場合も、全ての粉からなるべく均一に成分を抽出することは重要になります。エスプレッソマシンの使い方について少しでも調べたことのある方はご存知かもしれませんが、ポルタフィルタに入れたコーヒー粉を均一に平にしてからタンプすることが推奨されています。これは粉の配分を均一にして、抽出時に圧力をかけた際に粉が薄いところにお湯が集中して不均一な抽出を避けるためです。

他パラメータへのリンク

他のパラメータは下記の記事で解説しております。ぜひご覧ください。

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