DF64のモーターが回らない?対処方法

ガイド

前回のファーストインプレッション記事で書いた通り、購入したDF64が当初動きませんでした。。。

相当焦りましたが、色々と調査して動かすことが出来ていますので、私のケースの対処方法を共有させてください。

どんな症状だったか?

私のケースでは、DF64の電源を刺すとスイッチのLEDは光るのですが、スイッチを押しても全くモーターが回らない状況でした。

挽き目設定を締めすぎて回れないのかなと考え、挽き目を荒くしても効果なし。

モーターの軸は手で回すこともできるたのでその可能性はない。

古典的な方法で叩いてみたりしても特に効果なし。。。

裏の蓋を開けて中を確認してみましたが、特に抜けているような配線も見当たりません。

これはお手上げだと思ってひとまず購入元にメールを入れました。

ちなみにこちらの購入についての記事でも書きましたが、私はおそらく工場直販と思われるこちらのサイトから購入しました。(結果的にはサポートも良かったのでここから購入するのがおすすめです!)

原因特定

サポートからの返事を待つ間、自分で何か原因特定できないかと色々ネットを調べていたところ、こちらのYouTube動画を発見。

私のDF64とほぼ同じ症状が紹介されていました。

この動画では、基板上にあるリレーをコンっと叩くとモーターが動き出すとのことだったのでやってみました。

電源を差して、スイッチを一度押して(一度押しておかないと何も起きません)、ドライバーの先でこの黒い部品をコンっと。

そしたら確かに動いた。

注意:100V線が剥き出しの状態になりますので、この状態で電源を刺し、基板を触るのは非常に非危険です!!2回言います、めちゃくちゃ危険です。

何をやっているのか分からないという方は絶対に真似しないでください!

もし試す場合は金属部を絶対に触らないように注意して、絶縁の手袋などをして万全の対策をして行なってください。自己責任でお願いします。

モーターが動くと本体に回転する力がかかり、置いている場所次第では本体がぐっと回転しますので注意してください。下に滑りどめをしいておくことをお勧めします。

これで問題の箇所は特定できました。

ただこれではモーターを動かすために毎回裏の基板を叩く必要があり、あまりにもめんどくさいし危険だし使い物にはなりません。

この動画ではこの状態の場合はサポートに連絡して基板の交換品をもらってね、という結論でした。

応急処置

リレーが問題ということが分かったので、これをなんとか直せないものか。

あまり細かくは書きませんが、リレーというのは電磁石を使ってスイッチを繋ぐような部品です。

で、叩いてあげると動くということは、電磁石の力によって動いて導通するはずの部分が引っかかって動かない状態になっていると思われます。

そういうことであれば、リレーの部品の隣に磁石を置いてあげて、少しだけスイッチが稼働しやすくしてあげればいいのではないか?

仮説の元、色々な場所に磁石を貼って試してみました。

その結果、この写真の位置に結構強力な磁石を置いてあげると症状が治りました! 完全勝利ですね!

もし試される場合の注意点としては、N極S極で違うので両サイドで試してみてください。

またこの磁石がモーターの回る振動などでずれて100V線をショートさせてしまうと非常に危険です。ずれないように絶縁テープで固定してください。

あと、この裏蓋を開けた状態で症状が治っても、同じ場所に磁石を置いたまま蓋を閉じると症状が再発する時があります。(これでかなり苦労しました。。。)

おそらくモーターが巨大なマグネットなのでその影響も受けているものと思います。

またあくまで応急処置なので、メーカーさんに問い合わせてこの後に書く基板変更を行いましょう。

恒久対策:基板交換

私はこちらのサイトから購入したので、こちらのサポートにメールをしました。そうしたらしっかり数日後にはお返事をいただき、日本の一部で発生する問題だから交換の基板送っておいた!と回答ありました。(送料・部品代等、追加費用は全く請求なしです)

ちなみに私は首都圏在住で、東日本100V 50Hzエリアにいます。

グラインダーのスペック上は100V-120V 60Hzになっているのでもしかするとこれが原因かなとは思ってます。(確証はないですが)

で、待つことさらに数日後基板が届きました。

本当にボンッと基板だけ。。。説明も全くなしです。 笑

幸い私電気系エンジニアなので困りはしなかったのですが、一般の方にはちょっとハードル高いかなーと正直思いました。

100V電源を扱う基板なので、下手すると全然余裕で怪我します。この辺りはやっぱり小規模メーカーさんだなという感じです。

まぁ通常なら送り返して修理してもらう形になると思うので、海外輸送の手配等を回避できたので、私のような人間にしてみればフレキシブルでありがたかったのですが。

基板交換は実際やることは難しくはないので軽く手順を紹介します。

まず電源を抜きます。(重要)

裏蓋を開けて、基板が裏蓋にねじ止めされているので作業しやすいように外しましょう。

モーターにボルト留めされている緑色の線(GND線)も一旦外してOKです。

あとケーブルを束ねている結線バンドも切って外しちゃいましょう。

では配線にラベルをつけて行きます。

基板の6本の線が出ているところに信号の名前が書いてあります。

  • ACL : AC電源 Live
  • ACN : AC電源 Neutral
  • SW+1: スイッチ
  • SW−1:スイッチの反対側
  • M+:モーターのプラス電極
  • Mー:モーターのマイナス電極

基板から出た線を辿っていって、写真のような具合で接続箇所(プラのカバーみたいなのがついている箇所)の両サイドにマスキングテープで信号名をつけます。

こうすることで後で基板を入れ替えた時にどの線とどの線を繋げばいいか分かります。

ACL とACNは三つ又に分かれているので注意してください。

(厳密に言えば、両サイドに必要ないのですが両方やっておけば凡ミス回避できます。)

ラベルをつけ終わったら、線を切って元の基板を取り外します。

基板から見て、接続箇所の向こう側を切ります。こんな感じ。

この写真でACL・ACNに接続箇所が残ってますが、切っちゃって大丈夫です。(この接続部品は再利用できないので)

そうしましたら新しい基板の線を対応するラベルがついた線と繋ぎます。

私はハンダ付けして、熱収縮チューブで剥き出しの部分をカバーしました。

(ちょっとハンダゴテの熱量が足りず、いまいちな仕上がりなのは見逃してください。。。)

ハンダ付けなんてしたことないし道具もないよという方は、クリンピングツールというのを買うといいかと思います。

こんなやつで配線の先に接続端子をペンチで圧着する道具です。これを使えばペンチでぎゅっとやるだけで繋げます。

接続し終わったら、2点確認。

・基板から正しい配線につながっているか。(ACL・ACNはちゃんと三つ又になっていますか)

・接続部分の金属は剥き出しになっていないか。ちゃんと何かしらでカバーしてください。絶縁のビニールテープとかでもいいです。

これで完了です。蓋を閉めて、電源差して、スイッチON!

基板交換でちゃんと私はモーター動くようになりました!

まとめ

どのグラインダーを買おうか迷った時の記事にも書きましたが、このDF64はリーズナブルな価格でポテンシャルは高いけど色々と手がかかるという覚悟はしていました。

ですがいきなり基板交換をする羽目になるとは思いませんでしたね。。。

もし私と同じ現象に当たってしまった方は、多分一般の方には最初に紹介した磁石を使った応急処置の方が圧倒的に楽で、むしろ安心かもしれませんね。

メーカーさんのサポートも良く全然対応できましたが、こういうことも覚悟して買うべきグラインダーです。

グラインダーが無事使えるようになって、数日使ってきましたが早速改造MUSTの箇所がありますので、次回この辺り紹介しますね。

補足:元基板と交換基板の違い

電子工学分かる系の方に向けて一応書いておきます。(自分がこの情報欲しかったので 笑)

取り外した基板を見比べてみました。左側が元の基板で、右側の交換品です。

基板自体はぱっと見同じです。

裏も同じっぽい。

唯一見つけた修正箇所は黄色いコンデンサのでかい方。

元基板は0.68uF、交換基板は1.5uFで容量が増やされています。

基板をちゃんと見ていけばなんで交換されているのか分かるのでしょうが、交換で疲れたのでやめておきます。

最悪購入元から交換の基板がもらえないケースなどあれば、このコンデンサを差し替えれば多分自分で修理はできるかもしれません。

ただ、もしかするとパッと見では分からない定数変更がされている箇所があるかもしれませんのでその点ご容赦を。

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