【抽出パラメータ 6/7】時間:抽出にかける時間

実験

みなさま、こんにちは!

コーヒーの抽出パラメータシリーズの第6回目では、コーヒー抽出にかける時間についてご説明します。シリーズまとめページもぜひご覧ください。

調整の基本

コーヒーの抽出に時間をかければかけるほど、抽出度合いは上がっていきます。

時間が短すぎるとうまく成分が抽出できず、薄っぺらいコーヒーが出来上がります。また時間を短いまま濃いコーヒーを無理に入れようとすると、豆の比率を増やす必要がありコストが上がります。

逆に過剰な抽出を避けるため、時間が長すぎてもいい訳でもありません。味の観点のほかに、単純にコーヒーを淹れるのに1時間もかかったら面倒でやってられないですよね。。。(実際、あえて1時間かけてドリップする超こだわりのコーヒーを淹れられる喫茶店もあるそうです。)

時間の調整方法

抽出時間の調整は使用する器具によって方法が異なります。

フレンチプレスやHARIOスイッチなどの、粉とお湯を混ぜて一定時間放置する浸漬式の器具では、時間のコントロールは容易です。好きな時間まで待って、抽出されたコーヒーをフィルタすればいいだけです。(HARIOスイッチのレビュー記事淹れ方ガイドも書いております。お時間あればぜひ)

HARIO スイッチ

ドリップコーヒーなどの場合は他のパラメータの結果として時間が決まるイメージになります。まずはドリッパーの穴のサイズですね。例えばKalitaさんのドリッパーなどの小さい穴しかないドリッパーは流れる量を制限することで時間を調整しています。逆にHARIOさんのV60などは大きな穴がありドリッパーの形としては時間を調整していないドリッパーです。

Kalita ウェーブドリッパーの3つ穴  出典:Kalita
HARIO V60 ドリッパーの1つ穴

またドリッパーのリブも抽出時間に影響します。リブとはドリッパーのコーン部分にある凹凸のことでこれがあることでペーパーがコーンの壁に引っ付かなくなり壁面からも抽出されたコーヒーが流れ出ることになります。リブの影響度というのは物理の話なのでどういうものがどう流れるかというのは非常に難しいので、影響があるんだなぐらいに思っておくぐらいにしています。

次に影響するのが、粉の粒度です。荒く挽いた粉は隙間が多く開くのでお湯を注いだ時に早く流れていき抽出時間が短くなります。逆に細かく引けば長くなります。粉の挽き目で抽出時間の調整が可能です。

もう一つ抽出時間を調整するために使えるのは使うフィルターの種類です。粒度のイメージと近いですが目の詰まった分厚いペーパーフィルターを使った方が、網目が見えるぐらいのメタルフィルタを使った場合に比べ抽出時間が長くなります。

ドリップコーヒーの場合は、ドリッパー・フィルターをまず決めてそれらの条件に合わせて粉の粒度を使って抽出時間を調整するのがいいと思います。

注ぎ方・抽出フェーズ

時間という意味でもう一つ関連するのが、抽出をフェーズ分けする考え方です。

よく言われるのが蒸らし(ブルーム)時間ですね。これは粉に最初に少しだけお湯をかけて、粉から二酸化炭素を逃してあげることを言います。イメージとしてはお湯の熱で二酸化炭素が放出されますが、粉からガスが出ようとしている時は粉にお湯が染み込みにくいので抽出もしづらいよね、という感覚です。このためガスが抜けるまで待ってあげてから抽出用のお湯をかけてあげると抽出がしやすくなります。

このようにいつのタイミングでどれだけのお湯をかけるか、というのはドリップコーヒーでみなさんこだわりを持って調整される部分ですね。色々と試してみてください。

他パラメータへのリンク

他のパラメータは下記の記事で解説しております。ぜひご覧ください。

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