【エスプレッソマシン紹介】大定番!Gaggia Classic Pro

レポート

みなさん、こんにちは!

私、数ヶ月前から家にエスプレッソマシンが欲しいなと思い始め、色々と勉強をして来ました。その情報をまとめて、エスプレッソマシンの選び方についていくつかの記事を書いて来ました。

本日はいよいよ具体的なマシンを取り上げて紹介していきたいと思います。シリーズとして今後いくつか私が購入する候補として考えているマシンを紹介していこうと思っています。

一台目のマシンはGaggia Classic Pro(ガジア クラシックプロ)です。こちらのマシンは入門用のマシンとして必ずと言って良いほど取り上げられる大定番のマシンです。大定番のもう一台のマシンがRancilio Silviaになります。この二台がエントリーレベルのエスプレッソマシンの文句なしの2大巨塔です。Silviaについての詳細紹介はこちら

Gaggia Classic Pro 出典:Gaggia

Gaggia Classic Proの特徴は本物のエスプレッソ抽出を可能にする基本的な性能を非常に低コストで提供していることになります。

エスプレッソにはエスプレッソっぽい別物と本物のエスプレッソで大きな壁があるとよく言われます。このGaggia Classic Proは本物が作れるスペックと品質の部品を備え、他マシンを大きく突き放す高コスパで実現しています。

このマシンの特徴・良いところ・少し妥協する必要があるところを詳しく見ていきましょう!

(私はまだ購入検討中の身なので、実機を見ながらのレビューではありません。公式ページや大量のレビュー等をみて集めた情報・印象を紹介していきたいと思います。) → 更新: ついに買いました!購入方法色々検討してお得な方法をこちらで紹介しています。個人輸入するべきなのか、国内の輸入業者で買うべきなのか。。。結構悩んだので。

実際に3ヶ月ほど使ってみた、長期レビューもこちらからどうぞ

概要・基本性能

Gaggia Classic ProはシングルボイラーのSemi-Autoマシンに分類されます。

ボイラーを一つしか持たないタイプのマシンのため、エスプレッソの抽出とミルクのスチームは同時に行えません。(ボイラーの種類についての詳細はこちらへ)Sem-Autoマシンとは、抽出タイマーなどを持たずユーザーが基本全てマシンの操作をする形になります。(マシンタイプについてはこちら

利用できるバスケットサイズが業務用グレードのマシンで標準的な58mmというのも大きなメリットです。

とてもシンプルな構造のマシンでボタンが3つ、ノブ1つ、LED3つのみのインタフェースになります。

ちなみに旧モデルとしてGaggia Classicという姿形が似たマシンが存在しますので間違えないようご注意ください。Classic Proは実は通称で、公式にはNew Gaggia Classicと呼ばれています。(旧モデルの置き換えという形です)Gaggia Classicの日本語サイトに行くと、旧モデルしか載っていません。見分ける方法はボタンのところが分かりやすいかと思います。新型のProは3つのスイッチが独立してますが、旧モデルは一つの黒枠にまとまっています。新モデルはソレノイドバルブ、スチームワンド、内部構造に大きな改善がありますので、旧モデルは避けた方がいいです。

コスト

Gaggia Classic Proは約$450で販売されています。直で日本円に換算すると6万円程です。エスプレッソマシンの価格相場にあまり詳しくない方は、え、高っ!って思われるかもしれませんが、家庭用のエスプレッソマシンでも普通に10万円を超えるのが普通です。本物のエスプレッソを淹れられるマシンでは$450というのはかなりの低価格になります。

ここで一点注意していただきたいのが、日本で購入する場合の価格です。ご存知の通り、日本では家庭用エスプレッソマシンというのはポピュラーではなく、Gaggiaも直販をしておりません。基本的には輸入品になります。で、このお値段がかなり跳ね上がって販売されているケースが多いのでご注意ください。Amazonや楽天市場で検索すると7万円〜13万円と幅広い値段で販売されています。(7万円なら輸入費用を考えて妥当なレベルかなと思います。)

外観・作り

見ての通り、Gaggia Classic Pro筐体全体がステンレスでしっかりと作られています。サイズは23 x 38 x 24 cmでエスプレッソマシンにしては非常にコンパクトな作りになっています。

重さは7.3kgでしっかりとした素材で作られていることが分かります。とはいえコンパクトなだけあってエスプレッソマシンとしては軽い方で、ポルタフィルタをロックする際にちょっと抑えないといけないというコメントもありました。

低コストを実現するために削っているところが高級感になります。ポルタフィルターのハンドル、スチームワンドのノブ、ドリップトレーがプラスチック製で若干のチープ感があるというはよく指摘があります。ただ個人的には出来上がるエスプレッソの品質を第一に考えて合理的なところを削っているなという印象です。

ハンドルがノブがチープでもエスプレッソの出来には全く影響はありません。それに引き換え温度安定性の観点で味に影響を及ぼすポルタフィルターの素材自体はクロム仕上げの真鍮製で業務グレードの素材を使っているそうです。ボイラーやポンプもより高価なマシンと同じ素材を使用しています。

もちろん機器の高級感というのは所有欲や利用時の満足感に大きな影響を与えるので、そういった面でそこそこ大きな妥協をせざるを得ないマシンにはなりますが、性能と高級感を中途半端に両立するより、Gaggia Classic Proの様にとにかく性能に振っているところがこのマシンがこれほど愛されている理由だと思います。

ドリップトレーはプラスチックながら構造的には非常に取り出しやすい形になっております。トレー内にフロートと呼ばれるトレー内の水量を教えてくれる浮きはついていませんが、構造上こぼすリスクは低い様です。

形状的に一つ気になるポイントが、スパウトからドリップトレーまでの距離、クリアランス、が比較的短い点になります。サイズの小さいショットグラスとかなら問題ないのですが、ラテ用の大きいカップを置いたり、また抽出量を測るためにスケールを置いたりすることが難しい形状になっています。

対策としてはボトムレスポルタフィルターを使うことでスパウト分の高さをもらったり、ドリップトレーを外してしまうという荒技もあるにはあります(色々溢さないよう注意必要ですが)。

水を入れておくタンクは、マシン上部から補充することもできますし、全面からタンクごと取り外すことも可能です。前面からタンクが見える構造になっているため、水量はとても分かりやすくなっています。タンク容量は2.1Lです。

ソレノイドバルブ

正確には3ーWayソレノイドバルブと呼ばれる部品は、エスプレッソの抽出時コーヒーパック付近で高まった圧力を抽出終了後に逃がしてくれる部品です。この部品はあることにより、抽出が終わりポルタフィルタを外した際のコーヒーパックが綺麗に乾いた状態になります。ノックボックスにトントンとやってやるだけでパックが綺麗に捨てられます。

このソレノイドバルブを持たないマシンでは、圧力が抜ける際にパックが破裂してボロボロになったり、水分が残ったままになりべちょべちょのパックになったりして片付けが非常にめんどくさくなります。

Gaggia Classic Proはしっかりソレノイドバルブを搭載しています。

ボイラー

前述の通りシングルボイラーマシンです。ボイラー容量は約100mlと比較的小さく、加熱素子は1400Wとかなりハイパワーなものが使われています。

この組み合わせのため、マシンのスイッチを入れてから温まるまでの時間が非常に短いという利点があります。またエスプレッソ抽出からスチームに切り替える際の加熱もスピーディーです。

容量は小さいため、連続で大量のドリンクを用意するにようなケースには向かない様ですが、2杯ほどのミルクドリンク用のエスプレッソとミルクスチームをするには十分な容量あります。

マシンをずっとつけておくのは電気が勿体無いですし、コーヒー飲みたいと思って電源を入れてから長時間待つのも嫌なので、ここは大きなメリットだと思います。

抽出温度の調整や温度の安定性を高めるPID制御などハイエンドマシンの機能はもちろん搭載していません。

このため、抽出温度が割と大きく変動する様です。ただこれは多くのエスプレッソマシンで行われるTemperature Surfingと呼ばれる方法で狙った温度で抽出が可能です。

一度しばらく待つことでボイラーが温まり切った高温過ぎる状態に持っていきます。そこからグループヘッドをフラッシュ(ポルタフィルタを外した状態で空流しする)して、温まりすぎたお湯・蒸気を流します。次に、インジケーターのLEDの状態を見つつ光ってから何秒後に抽出を開始するという様なルーチーンを毎回決めておくことで毎回決まった温度で抽出を行うというテクニックになります。(マシンや狙う温度によってテクニックが異なります)

ポンプ

Gaggia Classic Proは多くのマシンで使われるvibration pump方式を採用しています。工場出荷時の圧力設定は15Barになっています。マシンのインタフェースとしてはこの圧力を調整する機能はありません。

圧力ゲージも搭載されておらず、抽出中にどんな圧力がかかっているかは不明です。

ここでちょっと問題なのが、近年一般的にエスプレッソは9Bar付近で淹れるのが良いとされます。(もちろん、色々淹れ方があるのでこれが絶対的な正解という訳でもありませんが)メーカーが調整をミスっている訳ではなく、ホームページにはItalian Espressoを淹れるには15Barが最適とはっきり書かれておりメーカーのポリシーなんでしょう。高い圧力で淹れるとエスプレッソの特徴的なクレマが多くできるという利点はありますが、チャネリングが起きやすくなったり課題があります。

後ほど記載しますが、簡単な改造をすることで圧力を調整することが可能です。

スチーム

Gaggia Classic Proのスチームワンドは業務用と基本的には同じ構造のシンプルなものになっています。低価格のAppliance Gradeマシンによく使われる、余計なお世話になりがちな自動スチーミングとか特殊なワンドではありません。

ワンドは2穴式の先端になります。弱点としては、ワンドの位置調整が水平方向の回転しかできない構造になっている点です。ボールジョイント方式で自由に動かせるタイプよりは調整が効きませんが、基本的には慣れれば問題ないという人が多いみたいです。

スチームのパワーは十分あり、ラテアート全く問題ない品質のマイクロフォームを生み出すことが可能です。他のマシンと比べると若干パワーが弱い様ですが、逆にゆっくりと焦らずスチームできるので初心者には優しい仕様かもしれません。

改造・MOD

このマシンは非常に人気で多くの人が使っているマシンになります。この点と内部構造がシンプルな点が合わさり、このマシンを改造(MOD)してアップグレードするコミュニティが活発です。

シンプルな改造としては、先にあげた圧力が高すぎる問題を改善するOPV(Over Pressure Valve) MODがあります。これは内部のスプリングを取り替えるだけで可能な改造で、簡単に9Bar(もしくは他の好きな圧力)に調整が可能です。

さらに高度なMODとしては温度調整機能を追加するPID MODなど、色々なことしている方が多くいらっしゃり、改造キットやガイドなどが販売・公開されています。改造することで元々コスパがいいマシンが更にここ価格帯ではあり得ない機能を備えるマシンに化ける可能性があります。

改造に興味がある方にとってはこれも非常に価値のあるポイントだと思います。私、実はエンジニアなので超楽しそうだなと思いますね。

まとめ

Gaggia Classic Proは本物のエスプレッソを淹れることが可能な、非常にコスパに優れた定番のマシンです。多くのレビュワーさんが、このマシンで淹れられるエスプレッソは、他の何倍もの価格のするマシンで淹れたものと匹敵するとコメントしています。もちろん、ミルクをスチームする能力も十二分にあるマシンになります。業務用マシン標準の58mm ポルタフィルターを利用することも大きな利点です。

低価格のために高級感という面で最適化を行なっているマシンです。見た目なんてどうでもいいんだ、とにかくなるべくコストを抑えて最高のエスプレッソを淹れたいんだ!という方にはぴったりのマシンです。逆に、比較的には低価格と言えど何万円もの大金を出すのだから使うたびに高級感を感じたいんだという方は、もう少しコストをかけてグレードの高いマシンを選ぶといいかもしれません。

といいつつ、個人的にはGaggia Classic Proの全体的な見た目は全然悪くないと思います。作りは性能・寿命に関わる面なので重要視されており、金属製の筐体に品質の高いボイラーやポンプなど長いこと利用できる信頼性の高いマシンです。

エスプレッソの出来にはエスプレッソマシンの性能よりグラインダーの性能が重要というのが通説です。Gaggia Classic Proを選ぶことで浮いた予算をグラインダーに回すというのが決まった予算でベストなエスプレッソを淹れる方法と言えます。

Gaggia Classic Pro、いかがでしたでしょうか?すでに使っているという方いますでしょうか?これ欲しい!と思いました?お時間あればぜひコメント残していただけると嬉しいです。

他のエスプレッソマシン紹介もぜひ。

更新: 購入して色々試していますので、もしよければこちらもどうぞ

コメント

  1. 渡辺優子 より:

    はじめまして 
    自宅でエスプレッソマシーンを探していてこちらにたどり着きました。
    最初からガジアクラッシックを購入予定でNEWがあっただなんて知りませんでした。
    グラインダーはガジアのをお使いでしょうか?
    グラインダーのおすすめはありますでしょうか?

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